今、小さなお子さんのいるご家庭では、カブトムシを飼育していることが多いのではないでしょうか?
カブトムシの寿命は基本的には夏限りです。大切に育ててあげればもう少し長生きすることもありますが、それでも年末頃までが限界でしょう。
個体差が大きいですが、寿命の短いカブトムシだと1ヶ月、長い個体でも半年といったところですね。ちなみに、オスの方が産卵活動がないため長生きする傾向があります。
そこで、せっかくならカブトムシのメスに産卵させて、来年の夏に成虫になるまで育ててみませんか。
子どもが、カブトムシの一生を飼育を通して観察することで、自然に対する興味が育ち、理科の学習に対するモチベーションも上がることでしょう。もちろん、命の大切さを学ぶといった情操面での成長も期待できます。
では、カブトムシに卵を産んでもらうにはどうすればよいのでしょうか?
簡単ですが、ちょっとしたコツが要ります。もともとカブトムシは産卵数の多い昆虫ですので、いくつかの点に注意して飼育すれば、容易にたくさんの卵を産んでくれますよ。
幼虫が育ちやすい環境=産卵したくなる環境
カブトムシは卵から孵化して幼虫になると、その環境でまわりのエサを食べて、脱皮を繰り返し、蛹を経て来年の夏に成虫になります。つまり、カブトムシの親メスは、産まれた幼虫が成虫まで育つことのできる環境に卵を産むわけです。
ですから、人工的に幼虫にとって最適な環境を作ってあげれば、カブトムシのメスは自然と産卵するようになります。
産卵セットの作り方
ではカブトムシのメスが産卵したくなる環境はどのように作ればよいのでしょうか?
以下、順に説明します。
1.ペアリング
産卵セットに入れる前に、メスをペアリングさせておく必要があります。
野外から採集してきたカブトムシのメスはたいていの場合、既にオスとペアリング済みですので、そのまま産卵セットに入れてもOKですが、店で購入したメスの場合は、念のためペアリングさせておいた方が無難です。
メスの上にオスをあてがってやると始めます。しばらくすると自然に離れますので、それまでは放っておいてください。
もしなかなかしない場合は、メスがエサを食べるのに夢中になっている最中に、そっとオスを上から乗せてやると成功する確率が高くなります。
2.プラケース大以上の底から10cmほどにカブトマットを固詰めする
産卵セットに使用するケースは、プラケース大以上の大きさが望ましいでしょう。私は、コバエの発生を防ぐことのできるコバエシャッター【大】フタ・本体 [シーラケース]を利用しています。
コバエシャッターはカブトムシやクワガタムシの飼育専用に開発された飼育ケースです。詳しくは過去記事「サイズは5種類!カブト・クワガタ飼育でコバエにお困りのあなたへの朗報」をご確認ください。
カブトムシのメスはある程度マットの固さがある方が卵を産みやすいので、ケースの底から10cm位にカブトマット(カブトムシ幼虫飼育用の発酵マット)を入れて押し固めます。その際に、あまり強く押すとケースが割れてしまいますのでご注意ください。
なお、私はカブトマットには<フォーテック>カブト1番を利用しています。カブトマットにはいくつか種類がありますが、<フォーテック>カブト1番は異物や雑虫の混入がなく、品質の安定したマットです。
また、あらかじめ水分調整がなされていますので、開封してすぐ使用できます。高品質でありながら使い方が簡単ですので、上級ブリーダーのみならず初心者の方にも安心してオススメできるカブトマットと言えるでしょう。
3.高さ8分目位までカブトマットを入れる
固詰めしたカブトマットの上に、さらにカブトマットをケースの高さ8分目位まで入れますが、固詰めする必要はありません。ふわりと入れておけばOKです。
4.マット表面に枝や木の皮などを置く
カブトムシは転倒して起き上がれず、もがいていると、体力を消耗してそのまま死んでしまいます。マット表面には、枝や木の皮など、何か掴まって起き上がれるものをまんべんなく配置しておきましょう。
5.エサゼリーを多めに置く
産卵活動は体力を消耗しますので、エサゼリーをやや多めに置いておきましょう。
6.メスを入れる
この環境にカブトムシのメスを入れておけば、放っておいても産卵を開始します。あとは数日に一回エサゼリーを交換してやれば良いでしょう。
なお、どうしても事前にペアリングがうまくいかなかった場合は、オスも最初の1週間ほど産卵セットに入れてください。1週間も同居させておけばOKです。
あまり長期間同居させておくと、オスがメスを攻撃して殺してしまうこともありますので、1週間したらオスは産卵セットから取り出しましょう。
7.飼育ケースにメモを貼る
飼育ケースにいつからこの産卵セットにカブトムシのメスを投入したか、記録をメモしておきましょう。
なお、1ヶ月も産卵セットに入れておけば、ほとんどの場合30個位は卵を産みますので、その際には、いったんメスをこの産卵セットから出した方が良いでしょう。卵から孵化した幼虫はこの飼育ケースの中でカブトマットを食べながら、グングン成長するはずです。
もっと卵を産ませたい場合は、別の飼育ケースで産卵セットを作り、再度そちらにメスを投入してください。カブトムシのメスは寿命が尽きるまで産卵活動を続けます。
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注意するべきポイント
1.ケースは大きければ大きいほどよい
産卵セットに使う飼育ケースは大きければ大きいほど良いです。コバエの発生などが気にならないようでしたら、大型の衣装ケースを利用してもよいでしょう。
2.メスは1頭だけの方が産卵数は多くなる
メスをたくさん産卵セットに入れた方が多くの卵が採れそうですが、実際には、意外にも1頭単独にした方が産卵数が多くなる傾向があります。落ち着いた環境の方が産卵に向いているのかもしれません。
3.直射日光厳禁!できるだけ暗くて涼しい場所に
直射日光に当たるような暑い環境では、カブトムシはすぐに弱って死んでしまいます。できるだけ暗くて涼しい環境の方が、元気で長生きしますよ。
まとめ
カブトムシのメスは非常に多産です。毎年、カブトムシの産卵セットを組んでいますが、1匹のメスが最高107個の卵を産んだこともあります。
あまりたくさんの幼虫が採れてしまうと、後々飼育が大変ですので、産卵のさせ過ぎにはくれぐれもご注意ください。
以上TONELIKOでした。
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