子どもを読書好きにするおすすめ本!大人も楽しめる厳選11冊ご紹介!

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子どもを読書好きにするオススメ本、大人も楽しめる 子供の読書
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「子どもには読書好きになってもらいたい」

そんな願いを持っている保護者の方は多いのではないでしょうか。

こんにちは、TONELIKOです。我が家の長男は、現在、中学2年生ですが、小学3年生頃から毎月1冊ずつ本を読ませています。

たいていは課題図書や推薦図書から選ぶことが多いのですが、たまにネットで話題になっている本や、自分が今までに読んだ本の中で、子どもでも理解できそうな本を渡しています。

今までに彼が読んだ本の数は70冊以上にもなりますが、その中でも特に子どもにおすすめでき、かつ大人が読んでも楽しめる本を11冊厳選してみました。

子どもの読書選びにお悩みの方は、是非参考にしてはいかがでしょうか。なお、対象は小学生高学年からです。

 

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西の魔女が死んだ

一般的な祖父母と孫の年齢差から考えると、子どもの頃、1度や2度は祖父母の死と直面する機会がある可能性は高いと言えるでしょう。

私自身も、幼少期に父方の祖母が、10代後半に母方の祖母が亡くなりました。

前者に関しては、薄っすらと記憶はありますが、特に感情を揺さぶられた記憶はありません。父方の祖母との交流があまりなく、幼い頃だったので、死というものに実感が持てなかったからかもしれません。

後者に関しては、もちろん記憶もはっきりしていますし、悲しいという気持ちと同時に、「いつかは自分も死ぬのだ」という現実を突きつけられたようで、悲しさと恐怖の入り混じった、なんとも形容しがたい複雑な感情を覚えたものです。

本書の主人公まいの祖母も同様に、まいが中学生の時に亡くなります。でも、魔女だったはずの祖母は、思春期までに多くの子どもが抱くと思われる「死んだらどうなるの」という問いに、一つの回答をプレゼントしてくれました。

「回答をプレゼント」というと奇妙な感じですが、まさに祖母から孫へのプレゼントという言い方がふさわしいことは、本書を読んで頂ければわかると思います。

また、メインテーマの「死」だけでなく、友達関係や生活態度、家族のあり方など、思春期に直面する悩み事の多くが、この短編に盛り込まれています。中学生におすすめですが、親としても、多感な時期の子どもへの接し方を考えさせる作品です。

 

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映画にもなっています。

西の魔女が死んだ

 

フェリックスとお金の秘密

子どもにお金のことを学ばせたい保護者の方にオススメです。

「金持ちになってやる」そう決心したフェリックスは、芝刈りの御用聞きや焼き立てパンの宅配といった事業から始まって、株式や商品先物取引といった投資活動まで、仲間たちと共に、手探りでチャレンジしていきます。

事業アイデアを真似されたり、投資詐欺にひっかかったりと、様々なトラブルに遭いながらもフェリックスたちはお金儲けを進めていきます。

読者は、まるで自分がフェリックスたちと一緒に起業しているかのような感覚になり、ある種の疑似体験を味わえるでしょう。

物語の中では、お金の本質や複式簿記の考え方、株の仕組み、インフレと失業の関係など、一見小難しい経済の話も、物語の中で分かりやすく噛み砕いて解説されています。また、物語としても、冒険あり恋愛ありでワクワクしますので、抵抗感なく楽しく読み進めることができますよ。

 

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バッテリー

主人公の原田巧が誰かに似ているなあと思ったんですが、最近ようやく分かりました。

原田巧はスティーブ・ジョブズなんですよ。いや、もちろん年齢も違えば、やっていることもまるで違いますけどね。

野球に対してまっすぐで妥協を許さない姿勢。

そして、そんな野球に対する真摯さをキャッチャーのみならず、対戦相手のバッターにさえ求める姿は、社員や取引先に無茶を要求するスティーブ・ジョブズにそっくりじゃないですか。

尊大で傲慢で、傍目には嫌なやつなんですが、決して無視することができない強烈な存在感を放っているところもそっくりです。こういったヤツは、「何かすごいことをやってくれるんじゃないか」って期待してしまうんですよね。

そんなワクワク感が、「児童書」の枠に留まらない人気の秘密かもしれません。

 
バッテリー 角川文庫
B009GPMQOI
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映画とテレビドラマで映像化されていますが、個人的には映画の方がオススメです。

 

 

ぼくが宇宙人をさがす理由

P104より引用

「ぼくたちはアメリカ人ではありません。ヨーロッパ人でもありません。アジア人でもありません。ぼくたちは同じ地球人なのです。」

こんなことを言ったら、表面上はともかく、内心「何きれいごといっちゃってんの」と思われるのがオチですが、何の違和感もなく、むしろ当たり前のことと感じられる世界の実話です。

著者である鳴沢真也氏は、いわゆる国際的エリートのイメージとは程遠い人物です。学生時代は英語も数学も決して優秀とは言えず、それどころか中学時代からひきこもりを経験しています。

 
P9より引用

それが名門ハーバード大学の研究者をはじめ世界の一流の科学者たちをまとめるリーダーになってしまいました。それもお世辞にも上手とは言えない英語を使ってです。

小学生の英語必修化など、日本における英語教育の重要性を訴える議論は相変わらず賑やかですが、なぜ英語を学ぶ必要があるのか?実際にどれだけ英語ができればいいのか?多くの子どもたちには実感できていないのではないでしょうか。

何かを成し遂げるために本当に必要なものは何か?

英語や数学はあくまでも手段に過ぎません。本書からは、ボーダーレス化しつつある世界で活躍するために、本当に必要なものは、自分自身の中にあるということに気付かされます。

 
ぼくが宇宙人をさがす理由
B00FEIGLUQ
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なお、作中のジル・ターター博士は、映画『コンタクト』で、ジョディ・フォスターが演じた主人公エリナー“エリナ”・アロウォイ博士のモデルとなった人物です。

 

コンタクト (字幕版)

 

この世でいちばん大事な「カネ」の話

子どもには刺激的な話満載の、西原理恵子の実体験から綴られた生々しい「カネ」の話です。

キレイ事ではない「お金」と「働く」ことの真実に触れることができます。

フェリックスとお金の秘密』が、”表”なら、こちらは”裏”といったとことでしょうか。どちらも真実であり、どちらも知っておくべきことだと思います。

 
P168より引用

「お金の話はしない」「お金について、とやかく言うのは品のいいことじゃない」という文化が、日本にはある。

お金は大事なものだからこそ、目をそらさせるのではなく、「カネ」に関わる人間のリアルな姿を直視することで、子どもの頃から真っ当な金銭感覚を身につけさせたいものです。

長男には小学6年生の時に読ませました。彼は、もともと『毎日かあさん』が好きでよく読んでいたので、本書も抵抗感なく読めたようです。というか、楽しかったようですよ。

 
この世でいちばん大事な「カネ」の話 角川文庫
B009GPMJRC
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山田優主演でテレビドラマ化もされています。

 

 

夢をかなえるゾウ

水野敬也節が冴え渡る、笑いあり涙ありの小説です。爆笑必至ですので、電車内などで読む際には、急に吹き出して周りから白い目で見られないよう気をつけましょう。

いわゆる児童書ではありませんが、子どもにもおすすめできる内容だと思います。

本書で紹介されている成功法則や名言などは、とりたてて目新しいものはありませんが、「知っている」と「やっている」には天地ほどの差があります。

 
P268より引用

「今まで無理やったら、これからも無理や。
帰るならそれは『今』や。
『今』何か一歩踏み出さんと。
自分それ、やらんまま死んでくで」

本書は、「それで君は実際のところどうなの?」と問いかけ、読者を観客席からフィールドへと引きずり下ろそうとします。

 
P303より引用

「自分には何か才能がある、自分にしかできない仕事がある、そのことに関してはあきらめたらあかん。見つかるまでそれを探し続けなあかん。自分自身に対してはあきらめたらあかん。」

これは子どもより大人の方が響く言葉ですね。本書には示唆に富む名言がいくつもありますが、子どもにとっては、言葉の意味は分かっても、本当の意味で実感できる言葉は限られているかもしれません。

でも、今はそれでいいと思います。いずれ何かの拍子に、「あの言葉の意味はこういうことだったんだ。」そう思えれば十分でしょう。

 
夢をかなえるゾウ
B00CHIL9JO
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なお、小栗旬主演のスペシャルドラマ「夢をかなえるゾウ スペシャル 男の成功編 [DVD]」として実写化されていますが、アニメDVDも出ています。

 

 

ボックス!

TONELIKOが、いまだに心は中二男子のままというのは、ここだけの秘密です。

かつての少年ジャンプの三原則「友情、努力、勝利」をしっかりなぞっている、王道の青春ボクシング小説ですね。

私も大好きな作品ですが、中二の長男も思いっきりハマってました。とは言え、もちろんそれだけではありません。「才能とは何か」を考えさせられる作品です。

 
P468より引用

「たしかに才能というのは地下に眠る鉱脈みたいなもんですね。ゴルフに限らず、幼い時に何かの英才教育を受けていれば天才になっていたという人は少なくないでしょう。もしピアノをやっていたら天才ピアニストになったり、野球をやってたらイチロー以上になったりした人がいるかもしれません。ただ実際にはほとんどの人が自分の中にすごい鉱脈が眠っているのに気付かんと一生を終えるんやと思います」

中学生になると、徐々に等身大の自分の姿を自覚するようになり、幼い頃からの「自分にはなんだってできる!」といった万能感が薄れてきます。

自分には何か特別な「才能」と呼べるようなものがあるのか?

人生の中でもっとも自問自答する時期だからこそ、是非読んでもらいたいと思います。

 
P549より引用

闘争本能が生存本能を上回るのでしょうね。闘いに取り憑かれる、いや闘うことの麻薬的な魅力に取り憑かれると言うた方がいいのかもしれませんが-。

また、一般的なスポーツの枠に当てはまらないボクシングの魅力や、人間を野獣に変えてしまう危険性に関しても、登場人物の言葉を借りて大いに語られています。

 

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ちなみに、市原隼人主演で映画化されています。こちらは才能うんぬんより友情をテーマに据えた、分かりやすいエンターテイメントに仕上がっています。大筋は小説をなぞっているものの、オリジナルな部分も多く、これはこれで楽しめました。

 

 

きみの友だち

思春期ともなると、それまでの無邪気な友達関係ではいられなくなってきます。いくつかの排他的なグループができ、クラス内での人気や話の面白さ、スポーツのうまさなどを基準としたヒエラルキーも生まれてきます。

そんな中で、子どもたちは、多かれ少なかれ、友達関係で何らかの悩みを抱えているのではないでしょうか。

本書は、10編の短編小説集ですが、それぞれ主人公が異なるものの、すべてが関連付いていて、最後の短編で一つにまとまるお話です。

主人公の数だけ多種多様なともだちのあり方が描かれていますので、どれかしら共感を覚えるものもあるのではないでしょうか。

 
P293より抜粋

「わたしは『みんな』って嫌いだから。『みんな』が『みんな』でいるうちは、友だちじゃない、絶対に」

友達関係に悩む子どもにとって、この言葉は何らかの道しるべになってくれるかもしれませんね。

 
きみの友だち
B00FAM8YR4
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映画化もされています。わりと原作に忠実に描かれていますが、尺の事情からか、かなり端折っていて内容が薄くなっている印象があります。初めての方は、映画→小説の順で観た方がいいかもしれません。

なお、一青窈が唄う主題歌「つないで手
」は、物語とよく合っていて涙を誘う名曲です。

 

 

フェリックスとゼルダ

ジブリ映画『火垂るの墓』でも、大人が引き起こした戦争の犠牲となって、はかなく死んでいく子どもたちの姿が描かれていましたが、本書でも、同様に多くの子どもたちが、事情も分からないまま命を落としていきます。

でも、この本の主人公フェリックスには、たった一つ「想像力」という武器がありました。子どもの力ではどうにもならない絶望的な世界でも、「想像力」には限りがありません。

 
P211より引用

ぼくの物語は、この先どうなるかわからない。
五分後に終わるかもしれないし、終わるのは明日、いや、来年かもしれない。もしかしたら、一九八三年に世界一有名な作家になって、ジャンブルという名前の犬と親友のゼルダといっしょに、ケーキ屋さんで暮らしているかもしれない。

想像力」では銃弾を防ぐことはできないけれど、フェリックスが生きようとする意思の原動力になっていることは間違いありません。

 

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博士の愛した数式

読み進めながら、数字の面白さ、不思議さ、美しさに感動し、楽しめる作品です。

80分で記憶が消えてしまう数学博士からは、『フォレスト・ガンプ』にも似た不思議な印象を受けます。

ただし、『フォレスト・ガンプ』ほど騒がしくなく、静かで淡々としたおとぎ話といったところでしょうか。

P311より抜粋

博士の幸福は計算の難しさには比例しない。どんなに単純な計算であっても、その正しさを分かち合えることが、私たちの喜びとなる。

いくら同じ時間を共に過ごそうと、決して記憶には残らないことに哀しさを感じつつ、登場人物の思いやりに温かい気持ちにさせられます。

 
博士の愛した数式 新潮文庫
B0096PE362
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寺尾聰、深津絵里主演の映画にもなっています。

 

 

失はれる物語

もしも、ある日突然、身体を動かすことができなくなり、自分の意思を他者に伝える手段を失ってしまったら?

いつでもどこでも誰にでも、瞬時に世界中とつながることができるようになった、現代のネット社会だからこそ、この極端に正反対の設定には、得も言われぬ恐怖を覚えます。

 
「失はれる物語」より引用

彼女は物言わぬ塊に関わってはいけなかった。忘れてしまっているということがもっとも望ましいことだった。

「人とのつながり」があってこそ、人は生きる意味や幸せを感じることができるのかもしれません。

本書は、「失はれる物語」をはじめとした八編からなる短篇集です。不思議系の話が多いので、星新一のショートショートや「世にも奇妙な物語」が好きな方にはおすすめですね。

 
失はれる物語 角川文庫
B009GPM8SM
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あとがき

は~、疲れた!!

今まで読んだ本をレビューしつつ紹介するのが、こんなにしんどいとは思いませんでした。

11冊も一気にやらなきゃ良かったかな?

数年前に読んだ本もありましたので、改めて読み返していたら面白くなってきて、つい没頭してしまい、思いの外時間がかかってしまいました。

ちなみに、電子書籍で読んだのは最後の2冊のみで、それ以外は当時、紙の書籍しかありませんでした。今回改めて調べてみると、『バッテリー』とか、既に何冊かKindle化されていましたね。

以前は、私が読み終えた本を子どもに手渡ししていましたが、Kindleアプリは長男のiPhoneにも入っていますので、最近はiPhoneで読んでもらうことも多いですね。

 
以上TONELIKOでした。

 
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コメント

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