錦織圭選手が全米テニスで準優勝しましたね。TONELIKOも、チリッチとの決勝戦は今朝からツイッターで速報を追っていました。
ただ、文字だけでは試合の様子をイメージするしかありませんので、今朝ほどWOWOWに加入している人を羨ましいと思ったことはないですね。
彼は日本選手として、史上初めて4大大会決勝進出という快挙を成し遂げたわけですが、惜しくも優勝は逃したものの、世界ランキングで自己最高を塗り替え8位にまで上り詰めました。
では、錦織圭選手は幼少期からテニス一筋の英才教育を受けてきたから、これほどまでに才能を開花することができたのでしょうか。
テニスに専念したのは12歳から
錦織選手がラケットを握り始めたのは、わずか3歳の時だそうです。これだけ聞くと、ああやっぱり小さな頃からテニス漬けの毎日を送ってきたんだなろうなと思ってしまいそうですが、それはちょっと違います。
「一流選手の親はどこが違うのか(新潮新書)」によると、同じく3歳の時にスイミングを始めていますし、5歳からはサッカーも始め小学4年生まで続けるほど大好きだったそうです。
他にも7歳から野球も始め、さらに、それら各種スポーツの習い事と同時にピアノ教室にも通っていた時期が3年間ありました。
で、錦織選手がようやくテニス一本に専念するようになったのは12歳なのです。
杉山愛、石川遼、宮里藍も多様なスポーツ経験あり
「一流選手の親はどこが違うのか(新潮新書)」では、錦織圭以外にも、杉山愛、石川遼、宮里藍といった一流アスリートたちが育ってきた背景にも触れられていますが、いずれも同じように多種多様なスポーツや習い事をしていたという共通点が見られます。
杉山愛選手は、スイミング、クラシックバレエ、フィギュアスケート、体操、ピアノ、絵画教室を習い、7歳からテニスに専念することに。
石川遼選手は、スイミングやサッカーもやっていましたが、ゴルフに集中するようになったのは10~11歳頃だそうです。
宮里藍選手は、小学校高学年になるまでピアノやバスケットボールなどの活動にも積極的に取り組んできました。
多様な運動経験が強固な土台を作る
ドイツの運動学者マイネルは、特定スポーツの技能の習得を適切な時期に始めることを「時機を得た専門化」と呼び、それは9~12歳頃であると述べています。
新しい運動を何度か見ただけですぐに真似できてしまう「即座の習得」が可能な、いわゆる「ゴールデンエイジ」というやつですね。
この「ゴールデンエイジ」の前段階である「プレ・ゴールデンエイジ」が、時期的には幼児から小学生低学年にあたるのですが、この時期に多様なスポーツを経験することで神経回路の増加を促すことができます。
で、そのような多面的なスポーツ経験によって土台が強固になるほど、「ゴールデンエイジ」における技術の習得が容易になると言われています。
つまり、錦織選手ら一流アスリートたちは、意図していたのかどうかは分かりませんが、結果的にはスポーツ選手として、非常に理にかなった育ち方をしてきたということになりますね。
あとがき
子供の頃って好奇心の固まりですから、あれもやりたいこれもやりたいと様々なことに興味をもつのが自然な姿ですよね。経済的な制約はもちろんありますが、小さいうちは子供がやりたい習い事はできる限りやらせてあげたいものです。
色々なことをやっている内に自分に向いていることがだんだんと分かってきて、ちょうどゴールデンエイジのあたりでやりたいことが自然と絞れてくるでしょうから、その時点で一つの競技に集中しても遅くはないでしょう。
こちらの本は、錦織圭、杉山愛などの実例から導き出された一つの教育論として非常に説得力のある内容です。スポーツをやっている子供を持つ親に強くおすすめします。
以上TONELIKOでした。
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