話は1ヶ月ほど前にさかのぼりますが、長男MAGの所属するジュニアユース・サッカークラブは県大会にて3回戦で敗れ、関東大会への出場はなりませんでした。
3回戦で対戦したチームは、実力ではJ下部とも肩を並べる県内屈指の強豪チーム。個の力ではこちらの方が勝ってる場面が多いように見えましたが、残念ながら1点差で敗退。結局、対戦相手の強豪チームは県大会にて優勝しました。
後から知ったことなのですが、その3回戦は多くのJ下部や強豪高校のスカウトからも注目されていたようです。
さて、スカウトから声をかけられたのは、どちらのチームの選手でしょうか?
「強豪チーム=育成が上手い」とは限らない
長男のチームからは3人がスカウトされたようです。J下部や全国大会常連の高校サッカー部からも声がかかっているとのこと。一方、県大会で優勝した方のチームへは今のところゼロだそうです。
さて、本当の勝者はどちらだったんでしょうか?
ジュニアユースはサッカー少年にとって到達点ではなく、あくまでも過程です。
次のステージでは、多くのサッカー少年は高校サッカーやクラブユースへ進むことになるでしょう。あるいは、一気にプロへと駆け上がる子や、キングカズのように海外へ活路を見出す子も、少数派でしょうがいるかもしれません。
実際に、長男の3つ上の代には、中学卒業後J下部のトップ(プロ)チームに入った先輩がいます。
いずれにせよ、ジュニアユースはあくまでも次のステージへと大きく飛躍するための踏み台であるということです。
決して、チームのブランドや大会での結果などを絶対的な基準として判断してはいけません。
強豪チームだからといって、育成が必ずしも上手いとは限らず、ただ単にレベルの高い子供を集めるのが上手いだけの可能性もあります。逆にネームバリューはあまりなくても、育成に長けた指導者のいるチームもあります。
身の丈にあったチームで大きく成長
また、あまりに背伸びしすぎて、自分の実力よりも高めのチームに入ってしまうと、公式戦でスタメンに出る可能性が低くなります。サッカーはサッカーをすることによって上達しますが、中でもガチンコの公式戦での経験値は、プレーヤーとしての成長に大きな影響を与えます。
実際に、せっかくスカウトされてJ下部に入ったのに、試合に出る機会をほとんど与えられず、結局1年で辞めてしまった子も知り合いにいます。
もちろん、最初はスタメンに出られなくても、チームメイトに追いつき追い越そうと必死で食らいついていくうちに、飛躍的に成長しスタメンを勝ち取れるようになる子も中にはいるでしょう。
子供の個性によっては背伸びして強豪チームに入ったほうが伸びる子もいるでしょうから、一概に言えるものではありませんが、多くの子供の場合は、実力的に「公式戦でスタメンに出られるくらいの強さのチーム」を選ぶのが正解だと思います。
リオネル・メッシもバルサのカンテラ(下部組織)に所属していた頃は体が小さかったので、一つ下のカテゴリーでプレーしていた時期もあったそうです。
また、これは一つ上のステージであるユース世代での話になりますが、サッカー日本代表の本田圭佑選手も、星稜高校サッカー部への進学に関して、このように語っています。
「ジュニアサッカーを応援しよう 2009年 01月号 [雑誌] (DVD付)」P9より引用。
プロになるためにどうするべきかを考えたとき、試合に出ることが一番重要だったんです。強すぎても僕の実力じゃ難しいとは思ったんで、微妙に田舎のチームの方がいいんじゃないかと。練習に参加して、星稜ならチャンスがあると感じました。ベストな選択でしたよね。
まとめ
ジュニアユースの情報って探してもなかなか見つからないので、ついブランドで選んでしまいがちだと思います。でも、子供を実際に指導するのはブランドではなく、生身の指導者です。
小学6年生のサッカー少年は、これからいよいよ中学進学後のチーム選びが本格化すると思いますが、ブランドや大会成績に惑わされることなく、
「ジュニアユースの3年間を経て、もっとも大きく実力を伸ばすことができるチーム(指導者)」
という観点から選ぶべきでしょうね。
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