iPhoneを使っていると、大なり小なり何らかのトラブルを経験することは多いです。使い終えるまで、まったくトラブルもないケースの方が珍しいのではないでしょうか。私も先日、突然不具合が生じて、まともに使えなくなってしまったのですが、手順を間違えたために復旧までに余計な時間を費やしてしまいました。
iPhoneには原因のよく分からない不具合が発生することがよくあります。画面が破損したりホームボタンが反応しなかったりと、原因がほぼ特定できるようなケースは別として、原因の特定が難しい場合には、どのような手順で復旧作業を進めていけばよいのでしょうか。
まず、iPhoneを故障から復旧させるには、おもに以下の方法があります。
- 自力で直す。
- キャリア(ソフトバンク、au、docomo)でUSIMカードを交換してもらう。
- Apple リペアセンターにてピックアップ&デリバリー修理
- Apple Store(ジーニアスバー)かApple 正規サービスプロバイダで直してもらう。
さらに、故障の原因は、「iPhone本体」、「USIMカード」、「ソフト及びデータ」の3つに大別されます。自力で直すことができないまでも、いくつかの手順を踏むことで、3つのうち、どれに原因があるのか、おおよその目処を立てることはできます。
1.iOSとアプリのアップデート
iOSとアプリを最新の状態にアップデートしましょう。いずれかのバージョンが古いために、正常に動かない可能性もあります。iOSの場合は「設定 > 一般 > ソフトウェアアップデート」から、アプリの場合は、「App Store > アップデート」から行います。
2.マルチタスクの削除
以前利用したアプリがバックグラウンドで動いていて、iPhoneの動作を重くしている可能性があります。その場合、マルチタスク(使用していないアプリ)を削除することで動きが軽快になります。なお、アプリそのものが削除されてしまうわけではありません。
ホームボタンをダブルクリックすると動作中の複数のアプリ画面が表示されますので、軽く触れたまま上へフリックしてアプリを終了します。
3.機内モードをオン・オフ切り替え
「設定 > 機内モード」をいったんオンにしてからオフに戻します。特に通信エラーの場合、これで問題が解決される場合もあります。
4.再起動する
iPhoneの電源をいったん切りキャッシュデータを削除することで、動きがスムーズになったり、不具合が解消することもあります。
iPhone上部のスリープボタンを長押しして、表示された電源ボタンのマークを「スライドで電源オフ」。電源が切れたら、再度スリープボタンを長押しして再起動します。
5.USIMカードの挿し直し
通信に不具合が生じた場合、USIMカードの接触不良が原因の場合も。その場合、カードをいったん外して、また入れなおすだけで問題が解決することもあります。
6.強制リセット
上記作業でも直らなかった場合は強制リセットします。スリープボタンとホームボタンを同時に長押しして、アップルマークが画面に表示されたら手を放します。すると自動的に再起動します。
7.復元
iPhoneのバックアップを取って、いったん初期化しバックアップデータから復元します。自力でできるiPhoneの復旧としては最終手段になりますね。詳しい手順は、「ソフトバンクのiPhone機種変更でデータ移行の際にやるべき11の手順」をご確認ください。
ただ、ここでTONELIKOは、バックアップから復元する前に「新しいiPhoneとして設定」を選んで、その動作を確認しておくことをおすすめします。
というのは、今回の私のiPhoneは何度復元しても直らなかったので、てっきりiPhone本体に問題があると思ったんですね。それで、Apple リペアセンターに送ったのですが、「問題を再現できず」と診断されてしまい原品が戻ってきてしまいました。
やはり、目の前で症状を見てもらわないと分かってもらえないと思い、次は近隣のApple 正規サービスプロバイダに行って診てもらいました。ところが、その場で「新しいiPhone」の状態にしたところ、あっさりと症状が出なくなってしまいました。
つまり故障の原因は「iPhone本体」ではなく、中の「ソフト及びデータ」にあったわけです。これでは仮に新しいiPhoneに交換してもらっても、あるいはキャリアで新しいUSIMに交換しても、同じバックアップから復元する限り、また同じ症状が出てきてしまいます。
Apple リペアセンターにiPhoneを送ってから戻ってくるまで5日間、その翌々日にApple 正規サービスプロバイダに行きましたので、結局、原因が分かるまで1週間を要したことになります。
ですから、手順としてはまず「新しいiPhoneとして設定」し症状がでるか確認した後、「バックアップから復元」した方がよいでしょう。両方を確認することで原因がどこにあるのかが分かります。
- 「バックアップから復元」して正常に戻ればOK。
- 「新しいiPhoneとして設定」、「バックアップから復元」のいずれもダメな場合、「iPhone本体」か「USIMカード」に問題あり。
- 「新しいiPhoneとして設定」でOK、「バックアップから復元」でダメ場合、バックアップデータに問題あり。
さて、ここからは問題の原因別対処法です。
8.「USIMカード」に問題がある場合
キャリアで交換してもらうのが手っ取り早いですね。ソフトバンクの場合、カードの取り扱いに過失がなければ無料で交換してもらえます。
(via:1日で解決!iPhoneに「SIMなし」の故障が起こったらどうするか?)
また、USIMカードを交換して直らなくても、修理が完了するまでの間、在庫がある場合に限りますが代替機を無料で貸し出してくれます。
9.「iPhone本体」に問題がある場合
「ピックアップ&デリバリー」か「Apple Store(ジーニアスバー)かApple 正規サービスプロバイダ」のいずれかで直してもらう、もしくは交換ということになります。近隣にストアがあるなら、迷わずストアへ持ち込むことをおすすめします。
前述のとおり、「ピックアップ&デリバリー」の場合、土日を挟んでいたとはいえ発送から戻ってくるまで5日間かかりました。しかも、戻ってきたiPhoneには素っ気ない検査報告書しか添えられていません。
ストアであれば、スタッフとコミュニケーションを取りながら、症状を確認したり、故障の原因に関して意見をもらったり、今後の対処法などのアドバイスを聞くこともできます。
ちなみに、Apple Store(ジーニアスバー)の場合は、アップル公式サイトから事前予約が必要です。また、Apple 正規サービスプロバイダの場合は、事前に同機種の交換在庫があるか確認しておいた方がよいでしょう。
なお、いずれの場合も、iPhoneを初期化されるケースが多いので、事前にバックアップを取っておく必要があります。
10.「ソフト及びデータ」に問題がある場合
これが一番厄介です。ちなみに私は今回このケースでした。キャリアでUSIMカードを交換しても、ストアでiPhone本体を交換しても何の解決にもなりません。原因はソフトもしくはデータにあるので、ハードを替えてもバックアップから復元すれば、また同じ問題が再発してしまいます。
この場合、パソコン(iTunes)のバックアップから復元することはできませんので、iCloudで連絡先とリマインダー、メモ等の必要最低限のデータをバックアップし、他のデータは手動で保存するしかありません。たとえば、写真などはDropboxで保存しておくなど、アップル純正のバックアップ機能以外にも方法はあります。
LINEは残念ながら過去のトーク履歴が消えてしまいますので、手動でバックアップしておく必要があります。トーク履歴の保存方法はヘルプセンター | LINEに記載されています。
Movesの場合は、無料アカウントを作成してデータを失わないようにしておくことをおすすめします。
TONELIKOは、パソコンのiTunesにて「新しいiPhoneとして設定」した後、自身のiCloudアカウントにアクセスして復元しました。その後、アプリなどは改めて本当に必要な物をイチから入れ直し、音楽や動画も再度iTunesで同期させました。
アプリに関してはインストールだけでなくアカウント設定などをやり直さなければならないものもありましたので、半日近くかかりましたが、おかげさまで動きは軽快で以前のような不具合はまったく見られません。
結果的にはアプリや各種データのダイエットをすることができ、以前よりもかなり空き容量が増えました。手間はかかりましたが、結果的にはやって良かったですね。
あとがき
今回はiPhoneが故障してから元通りに使えるようになるまで一週間位かかってしまいましたが、はじめから上記手順の通りにやっていれば、せいぜい1~2日でできたことです。それも自力で。結局、急がば回れですね。
いきなり携帯キャリアのショップやアップルストアに持ち込むのではなく、これらの手順にしたがって自分でできることをやっておいた方が、結果的にはよりスムーズに復旧できるはずです。
※この記事を読まれた方は、是非下記の記事も合わせて読んでみてください。
- 1日で解決!iPhoneに「SIMなし」の故障が起こったらどうするか?
- ソフトバンクのiPhone機種変更でデータ移行の際にやるべき11の手順
- iFace付きiPhoneでWi-Fi接続できない時は電磁波遮断ステッカーを疑え!
以上TONELIKOでした。
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