「どうせ勉強するなら一発で(資格を)取りたい!」
資格取得を目指すなら、誰だってそう思いますよね。
何年も同じ受験勉強を繰り返したいという人は、かなり珍しいと思いますが、もしあなたがそんな勉強大好きな方でしたら、そっとこのページを閉じてください。
こんにちはTONELIKOです。
私、実は宅建資格持ってます。
ラッキーなことに一発合格できました。
受験勉強の毎日は、今思い返してみても辛い日々でしたね。
追い込みの1ヶ月間は、「もう二度とこんな勉強したくない!」という気持ちが一番のモチベーションになったくらいです。
今改めて振り返ってみても、宅建はやり方さえ間違えなければ誰でも一発合格できる試験だと、つくづく思います。
先ほど「ラッキー」と言いましたが、別に問題がたまたまヤマカンで当たったとか、そういった意味ではありません。
1年目から受験勉強のやり方を間違えずに済んだことが、なによりも「ラッキー」だったのです。
なお、私が合格したのは平成20年度ですが、宅建試験の基本的な選考基準や方法は変わっていないので、私のやり方は今でも十分通用するはずです。
同じ受験勉強を何回も繰り返すのは、人生の限られた時間をムダにしているとは思いませんか?
なによりも大切なのは「宅建合格という目的に最適化した勉強法」を学ぶことです。
私の一発合格の経験を踏まえて、勉強開始前にやるべきことを7つに絞ってお伝えします。ぜひご一読ください。
1.宅建資格とは何かを知る
宅建取得を検討されている方の中には、「就職の際に何か武器になるような資格を身につけたい」とお考えの方もいらっしゃるのではないでしょうか?
宅地建物取引士資格こと「宅建」は、不動産業や金融業、建設業等で幅広く求められ、履歴書にも堂々と記載できる国家資格ですが、法律系の国家資格の中では比較的楽に取得できます。
宅地建物取引士資格試験の概要
「敵を知り、己を知れば、百戦危うからず」
まずは、敵である「宅地建物取引士資格試験」がいかなるものであるかを知りましょう。
宅地建物取引士資格試験(宅建試験)とは
宅地建物取引業を営もうとする者は、宅地建物取引業法(以下「宅建業法」といいます。)に基づき、国土交通大臣又は都道府県知事の免許を受ける必要があります。
免許を受けるに当たり、その事務所その他国土交通省令で定める場所ごとに、事務所等の規模、業務内容等を考慮して、国土交通省令で定める数の成年者である専任の宅地建物取引士を置かなければならないとされています。
宅地建物取引士になるためには、まず、宅建業法で定める宅地建物取引士資格試験(平成26年度までは、宅地建物取引主任者資格試験)に合格しなければなりません。
試験の方法
50問・四肢択一式による筆記試験です。
受験資格
年齢、性別、学歴等の制約はありません。
誰でも受験できます。
試験日
毎年1回、10月の第3日曜日に、次の時間で実施します。
・午後1時~午後3時(2時間)
※公式サイト:一般財団法人 不動産適正取引推進機構 | 宅建試験 | 宅建試験の概要より抜粋
他にも、試験の基準及び内容や試験の流れ(試験案内の掲載・配布、受験申込の受付等)等の公式情報が掲載されていますので、公式サイトの情報は必ずひと通り目を通しておきましょう。
なお、公式サイトには掲載されておりませんが、過去データから合格率は15%強で、50点満点中約7割の35点前後が合格ラインとなります。
ただし、合格ラインは当該年度の試験難易度によって上下するようです。
ちなみに私が受験した平成20年度の合格ラインは33点で、自己採点は38点でした。
宅建の勉強時間はどれくらい必要?
宅建合格に必要な勉強時間は250~300時間と言われています。
では、どれくらいの期間を受験勉強に費やせばよいのでしょうか?
1日のなかで受験勉強に割ける時間にもよりますが、一般的には3~6ヶ月必要と言われています。
ふだん仕事や勉強で忙しい方は、6ヶ月位の勉強期間を設定しておいた方がよいでしょう。
試験日は10月の第3日曜日なので、逆算すると4月から宅建の勉強を開始しないと間に合いませんね。
TONELIKOの場合も、やはり4月下旬から始めて6ヶ月間勉強しました。
2.なぜ宅建資格を取りたいのかを明確に
今度は「己を知る」番です。
法律系国家資格としては難易度が低いとは言え、合格率15%強ということは85%近くの受験者は不合格ということです。もともと法学部出身とか何らかのアドバンテージがあるならともかく、天才でもない、まったくの素人が軽い気持ちで勉強して合格できるほど甘くはありません。
TONELIKOも前述の通り、試験前一ヶ月は「もう二度とこんな勉強はやりたくない!」と思うくらいキツい毎日でした。
6ヶ月もの試験勉強期間を通して、モチベーションを保ち続けることができなければ、合格はままなりません。
そのためにはまず、自分が宅建資格を取りたい理由を自問自答して明確にしておかなければなりません。紙に書くなり、パソコン等のデジタル機器のメモアプリでもいいですから、必ず自分の言葉でアウトプットしましょう。
アウトプットの作業を通して、漠然だった目的がより明確になる効果も期待できます。
また、試験勉強期間中のモチベーション維持のためにも、毎日読めるようにしておくと良いでしょう。
もし万が一、宅建資格を取りたい理由が書けないようでしたら、ここで試験勉強に進むのを思い留まってください。おそらく勉強を続けるのは無理でしょう。時間とお金がもったいないので、この時点でリタイアして、無駄遣いせずに済んだ時間とお金を是非他のリソースにまわしてください。
3.宅建勉強のゴールをイメージする
合格発表は原則として12月の第1水曜日又は11月の最終水曜日に都道府県ごとに発表されます。
その時を達成感にあふれた笑顔で迎えるのでしょうか?
それとも、落胆の表情で迎えるのでしょうか?
ぜひ合格だった場合と不合格だった場合の2つの未来をイメージして、嬉しいことと嫌なことを書き出してみてください。
たとえば、このようなイメージです。
合格だった場合
- 自信を持って就活にのぞむことができる。
- 家族や友人から一目置かれる。
- 自分のプライドを満足させられる。
不合格だった場合
- 資格を持っている知人に劣等感を感じてしまう。
- またもう一年勉強しなければならない。うんざりだ。
- プライドが傷つく。恥ずかしい。悔しい。
いかがでしょうか。
誰だって、楽しい思い、嬉しい思いをしたいですよね。
嫌な思い、悔しい思いは想像するだけで気分が悪くなるのではないでしょうか。
合格発表後の自分の姿を具体的にイメージすることで、モチベーションの炎を燃え上がらせてください。
4.宅建の勉強時間の洗い出し
さきほども述べましたが、宅建の勉強経験のある方や法律に関して知見のある方を除き、合格するためにはトータル250~300時間位の勉強時間が必要と言われています。
この勉強時間を日数で割れば、一日あたりの勉強時間が算出できますね。なお、根を詰めすぎると最後まで保ちません。息抜きも必要です。1週間に1日は休息日を設けましょう。
TONELIKOの場合、勉強期間は6ヶ月(約180日)でしたので、日曜日を休息日とすると1日あたりの勉強時間は2時間ということになりました。さて、この2時間の勉強時間をいかにして確保するか。
1日は24時間しかありません。当たり前ですが誰にでも共通の条件です。
ここで、睡眠時間を削って勉強時間を捻出しようとしてはいけません。すっきりとした頭の方が結果的に学習効率が高まります。最低でも1日6時間の睡眠は確保しましょう。
まず、現在の1日のタイムスケジュールを見直して、タスクごとに優先順位を付けてください。おそらく、テレビ、ネットサーフィン、ゲーム、飲み会あたりが、優先順位の低いタスクとして出てくるのではないでしょうか?
ここいらあたりをやめる、もしくは減らして、なんとか勉強時間を確保しましょう。
そして、勉強時間を毎日のスケジュールに組み込んでください。
5.宅建取得を大々的に公言する
「おれは宅建資格取得者になるぞ!ジョジョー!」
家族に、知人に、街中ですれ違った人(はやめておいた方がいい)に、「宅建に一発合格する」と宣言しましょう!
ついでに、ブログやツィッターでも宣言しちゃいましょう。
ガンガン自分にプレッシャーをかけてください。
背水の陣を敷いて退路を断ちましょう。
さあ、これでもう後戻りはできません。
あなたに残された選択肢は「合格」だけです。
ちなみに、TONELIKOの場合はさらに「もし一発合格できなかったら頭を丸める!」と宣言しました。
自分にプレッシャーをかけようと思ったんですね。
でも、今にして思えばスキンヘッドにするのも面白かったかなあ・・・
6.宅建の勉強方法を学ぶ
勉強を始める前に勉強方法を学びましょう。
押さえるべきポイントは5点です。
1)アウトプットを多めに心がける
勉強法には大別すると、テキストを読み込んだり、ビデオやオーディオ等を試聴することで、頭の中にインプットしようとする方法と、問題演習をしたり学んだことをマインドマップ等にまとめたりすることで、頭の中からアウトプットする勉強法の2種類があります。
わたしたちは、学校での暗記型の勉強法に慣れているので、ついインプットに偏りがちになります。
ですが、宅建試験は事例問題も多いので、アウトプット、とりわけ過去問演習を勉強法のメインにした方が、生きた知識として定着しやすくなり、結果的に効率よく勉強を進めることができます。
もちろん最初の数週間はテキストにひと通り目を通すなどインプットが中心になりますが、徐々に問題演習などのアウトプットの比重を増やし、後半の勉強はほとんどをアウトプットに費やすようなスタイルが望ましいでしょう。
2)同じ教材を何度も繰り返し使う
一度決めた教材を反復学習するのが宅建学習の鉄則です。途中で他の教材に目移りしそうになっても、手を出さないようにしましょう。
最初は薄くおぼろげな知識も、同じ教材を何回も繰り返し使うことで、頭脳の記憶をしまう箇所に重ね塗りされ、強固な知識として定着するようになります。
途中で他の教材を使ってしまうと、同じ内容でも別の箇所に新たに塗られてしまいますので、著しく記憶効率を損ねることになります。
なお、全試験勉強期間を通しての大まかな学習スケジュールは以下の通りです。
1回目:講義DVD、音声等をテキスト片手に全科目試聴する。
宅建で学ぶべきことの全体像を大雑把に把握できればOK。
暗記はまったく意識しません。1回めはインプットのみです。
2回目:テキストを全科目読み、科目ごとに該当する過去問にチャレンジ。
今回も暗記はまったく意識しません。また2回めは学んだ箇所ごとにアウトプット(過去問演習)もしましょう。テキストに書かれている知識の羅列が、実際の試験問題ではどのように出題されるかが実感として分かります。
3~4回目:過去問や問題集を解き、テキストで内容を確認する。
3回目からはアウトプット→インプットの順番で勉強します。問題に取り組むことで理解があいまいだったところが分かりますので、その点を意識しながら、テキストで内容を確認します。
必要に応じて、理解を深めるためにマインドマップなどを作成してみてもよいでしょう。作成する過程そのものが良いアウトプットになります。
5~6回目:不正解だった過去問や問題集を解き、テキストで内容を確認する。
さらに、アウトプット⇒インプットの繰り返しで理解と記憶をより強固なものにします。
5回目以降は、前回解いた時に不正解だったり、正解でもイマイチ自信の持てない問題のみを解いた方が効率がよく、おすすめです。
数値や用語など、正確に記憶しておかなければ試験問題に対応できない箇所は、暗記を意識して、テキストを読み込みます。
7回目:すべての過去問を試験方式で解く
前回まで自信を持って正解できた問題も含めて、すべての問題を試験時間内に解きます。
・・・とまあ、これだけできれば理想的ですが、TONELIKOの場合は予定通りに進まず、残念ながら5回目の途中でタイムアップしてしまいました。それでも合格できたんですから、7回目までしっかり反復すれば合格しない方が難しいのではないでしょうか。
3)満点を取る必要はない
目的は宅建の試験に合格することですよね。
50点満点だろうと基準点ギリギリだろうと合格に変わりはありません。
合格基準点は例年35点前後ですので、この点数を確実にクリアすることを目標にするべきでしょう。
宅建試験の中には、司法書士や税理士の範囲ではないかと思われるほどの難問が毎年数問含まれています。
やったことがないので分かりませんが、おそらく満点を目標にした場合、4~5倍の学習量が必要になるのではないでしょうか?
よほど勉強好きな方以外は、満点を取ることははじめから考えない方がいいと思います。
合格するポイントは難問奇問に囚われることなく、「多くの受験者が解ける問題を逃さず正解にする」ことであり、そのために「基本を確実に身に付ける」ことですね。
4)スキマ時間対策
通勤通学時間やちょっとした待ち時間など、スキマ時間も有効活用しましょう。塵も積もれば山となります。
たとえば、iPhoneやiPodに講義ビデオや音声を入れておけば、電車や車の中でも手ぶらで勉強できます。
机の前ではアウトプット、スキマ時間にはインプットという使い分けもありですね。
5)記録を取る
毎日、勉強した時間とテキストや問題集のページなどを記録しましょう。
記録を取ることで、勉強の進み具合を客観的に見直すことができます。
「今日はこんなに勉強した」あるいは「まだこれだけしか勉強できていない」といった感想が自然と浮かんでくることでしょう。
ときには自信や達成感、あるいは焦りを生むかもしれません。
そのような感想が試験勉強を継続させる原動力となってくれます。
手帳やエクセル、Googleカレンダー、iPhoneアプリ等、記録媒体はなんでもいいです。
iPhoneアプリならStudyplus – 勉強管理SNS スタディプラスがオススメ!
ブログやツィッターで公開してもいいかもしれませんね。
7.自分に合った宅建勉強スタイルを選ぶ
学習スタイルには、独学、通信講座、スクールの3つがありますが、いずれも一長一短があります。自分に合ったスタイルを慎重に選びましょう。
独学
市販の参考書や問題集を購入し、自宅で学習するスタイル
独学のメリット
- 低コスト。
- 自分のペースで時間を拘束されることなく勉強を進められる。
独学のデメリット
- スケジュール管理は自分で行うので挫折しやすい。
- 疑問点をすぐに解決できないことがある。
通信講座
テキスト、問題集、講座DVD、定期的な添削テストなどをワンパックで購入し、自宅で学習するスタイル。
通信講座のメリット
- 比較的低コスト。
- 教材はワンパックで揃っている。
- 時間の拘束がなく好きな時に勉強できる。
- 定期テストなどで学習ペースを掴むことができ、テスト順位で自分の位置づけを逐次把握することができる。
- 直接会うことがなくても、ライバルの存在を感じることができるので励みになる。
- 疑問点は講師に質問できるところが多い。
通信講座のデメリット
- 時間の拘束がない分、ついサボりがちに。
- 添削課題が溜まってくると学習意欲が削がれて途中リタイアしてしまうことも。
スクール
宅建講座のある資格学校に通って学習するスタイル。
スクールのメリット
- 教材はワンパックで揃っている。
- 必ず決まった時間に勉強することになるので学習ペースが掴みやすく、途中で挫折しにくい。
- 通学仲間ができ、お互いに刺激しあえる。
- 疑問点はその場ですぐに解決できる。
- 受験情報やノウハウ等を入手しやすい。
スクールのデメリット
- 受講費がもっとも高額。
- 学習時間をスクールの講義スケジュールに合わせる必要があり、自由度が少ない。
- 通塾時間も含めて時間を拘束される。
TONELIKOはどうしたか?
このように、独学、通信講座、スクールとそれぞれメリット、デメリットがありますが、いずれも一発合格する人もいれば、なかなか合格できずにいる人もいます。
ちなみに、私はフォーサイトの宅建通信教育講座CD+DVDコースで勉強しました。他教材は一切使っていません。
選んで理由と実際に良かったのはこちらの3点です。
- 通信講座の中では価格が安かった。
- 教材がカラーで図表をふんだんに使ってあり分かりやすかった。
- CDやDVDで目と耳を使った効果的な学習ができた。
良くない点はとくに思い当たりません。
他の勉強法を試したことがないので、比較すると短所が見えてくるのかもしれませんが、この教材だけを信じて受験勉強したら一発合格できたので、「今となってはどうでもいいかな」というのが正直なところです。
テキストの内容は本当に基本的なことに絞り込んでいましたので、これだけで満点を取ることは難しいですが合格点を取るためには十分です。
また、講義CDはiPodに入れてスキマ時間には常に聞くようにしていました。絶対に必要な基本的な知識を覚えることだけに集中できたので、非常に効率の良い学習を進められました。
↓合格者の声はこちら↓
- 公式サイト:フォーサイトの宅建・宅地建物取引士通信講座
宅建の場合、通信講座が多くの受験生に向いています。
もちろん人によって向き不向きがありますので、ご自分の性格や行動パターン、生活サイクル等を考慮して選ぶとよいでしょう。
以上、宅建の勉強はいつから?独学で一発合格するためにやるべき7か条…でした。