昨日、神奈川県厚木市田村町のマンション敷地内でセアカゴケグモという外来種の毒グモが捕獲されました。マンションの管理人が外部通路の屋外コンセントのカバーを外したところ見つけたそうです。今年県内で確認されたのは初めてとのこと。
以前は西日本でのみ生息が確認されていたセアカゴケグモですが、都内でも今年になってから三鷹市、江東区で相次いで見つかり、生息範囲を全国区に広げつつあります。
既に国内ではいつどこで遭遇しても不思議ではなくなっていますが、実際に見つけた時はどうしたらいいのでしょうか? また、万が一咬まれた時の症状と対処法は?
どんなところにいる?
よく目にする他のクモ同様、人間の生活圏のど真ん中にいます。たとえばこれまでに発見されたのはこのような場所です。
- 側溝の金属板やアミの裏側、側面、ふたの裏
- 側溝近くの石の裏
- 公園などのベンチの裏側
- 花壇の周りのブロックのくぼみや穴
- 冷暖房室外機の下側
- 屋外電気コンセントの中側
- 住宅のベランダに置きっぱなしのサンダルや子供の3輪車
- うつ伏せ状態の空の植木鉢の中や周辺
見つけたら? 駆除するには?
基本的にはおとなしいクモですが、素手で捕まえたり、触るのはやめましょう。セアカゴケグモのいそうな場所で作業をする場合は、軍手などを着用して咬傷事故を予防することをおすすめします。
もしセアカゴケグモを見つけた場合は、軍手とビニール袋と箸(もしくはピンセット)を用意して、殺虫剤で殺します。死骸は箸やピンセットでつまんでビニール袋に入れましょう。
巣の中に卵があったら、これもビニール袋に入れて口をしっかり閉じてから踏み潰します。
咬まれた時の症状は?
咬まれるとセアカゴケグモの毒により、痛みや痺れに襲われ、重症になると入院して抗毒素血清の治療が必要になります。ただ、今のところ日本国内での死亡例はありません。
咬まれた直後は局所の痛みはほとんどなく、あっても咬まれた部位に軽い痛みを感じるだけである。
全身症状を示す者はごく一部である。咬まれてから約1時間で全身症状を示すこともあるが、一般には徐々に進行し、12時間以上かかることが多い。重症になるのは小児、高齢者、虚弱体質の者である。主要な全身症状は痛みである。
稀に死亡することもあるが、これは16歳以下の子供、60歳以上の高齢者や何らかの基礎疾患を持ったものに起こる。オーストラリアでは、1956年に抗毒素が導入されてからは1名の死亡者も出ていない。
引用元:IASR
油断は禁物ですが、必要以上に怖がることもなさそうです。
万が一咬まれた時の対処法
もし万が一咬まれてしまった場合は、すぐに傷口をつまんで毒を絞り出し(口で吸い出すのはダメ)、傷口を温水や石鹸水で洗って、一刻も早く救急車を呼んで医療機関を受診しましょう。
なお、その際に先ほどのセアカゴケグモの死骸も持参していくと、原因が分かり処置も的確になるでしょう。
あとがき
三鷹市のマンションで発見されたケースでは、マンションに隣接する公園などで次々とセアカゴケグモとその卵が見つかったそうです。厚木市内でも既に繁殖している可能性がありますので、子供たちにも不用意に触らないよう伝えておいた方がいいですね。
ただ、原産国であるオーストラリアでは、学校などにもたくさんいて、みな注意しているそうです。正確な知識を子供たちにも教える必要はありますが、過剰に怖がって萎縮することはないかもしれません。
以上TONELIKOでした。
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