20年以上前にマツダのファミリアに乗っていたことのあるTONELIKOです。
イタリアの名門インテルで活躍中の長友佑都選手は、だれもが知るサッカー日本代表ですが、大学生の頃、腰を痛めて観客席で応援の太鼓を叩いていたことは、知る人ぞ知るところです。
その後、体幹を鍛えることで身体能力を向上させて怪我を克服し、一気に世界レベルまで駆け上っていきました。先日、そんな「体幹マニア」の長友選手が、他分野のアスリートと体幹バトルしているCM動画が公開されました。
私はこの動画を見て、なぜ体幹を鍛えることがサッカー選手としてのレベルを上げることにつながるのか、ストンと腑に落ちましたよ。
身体の幹がブレない
こちらが長友選手が登場するマツダのCMです。まずは映像をご覧ください。
体操選手やバレーボール選手など、他種目のアスリートと比べて、いかに長友選手の体幹バランスが優れているかが分かります。
もっとも、バランスと一口に言っても競技によって必要とされるバランスは異なるはずです。長友選手はふだんから映像に出てくるような体幹トレーニングをおこなっているので、彼の方が好結果を出すのは当然と言えば当然でしょう。
なので、優劣をつけることにはあまり意味はないと思いますが、それでもこの比較映像は長友選手のどこが優れているのかをハッキリと映し出してくれました。
それはどんな体勢でどんな動きをしても、身体の幹がブレないということです。
体幹を鍛えると「身体の幹がブレない」・・・では、これがなぜサッカーのパフォーマンス向上につながるのでしょうか。
バランスが崩れない
サッカーの試合では、ボール保持者に対して相手選手が体を当ててきたり、キックの際には片足立ちにならなければならないなど、バランスが崩れやすいシチュエーションが数限りなくあります。
相手のいない状況でのスキルをクローズドスキル、相手が常に変化する状況下で発揮しなければならないスキルをオープンスキルといいます。
よく日本人はリフティングやコーンドリブルのようなクローズドスキルは優れていますが、厳しいプレスのかかったゲームではとたんにスキルを発揮できなくなると言われています。
あまり考えながら動いていないとか、コンタクトプレーに激しさが足りないとか、理由はいろいろあるんでしょうが、バランスが崩れやすいシチュエーションでバランスを保ち続けることができないことも、大きな要因の一つではないでしょうか。
ところが、体幹を鍛えることで身体の幹がブレなくなり、そのようなシチュエーションでもバランスが崩れないようになります。
身体が安定する
photo credit: PeterThoeny via photopin cc
身体が安定した状態と不安定な状態ではパフォーマンスの質がまったく違ってきます。
たとえば砲台を思い浮かべてください。砲台がグラグラしていたら発射の反動で大きく動いてしまいます。その威力も命中率もひどいものになることは容易に想像がつきますよね。
弓なんかもそうでしょうね。身体がグラグラしていたら的に命中させるのは難しいでしょう。
サッカーの場合は、常に動きながら片足立ちでボールを操らなければならないわけですから、身体のバランスを保ちながら安定した体勢でプレーするのは容易ではありません。
ところが、体幹が強くなり身体のバランスが崩れなくなると、常に安定した状態でプレーできるようになります。
思い通りのプレーができる
photo credit: *Kicki* via photopin cc
サッカーは身体を安定させるのが難しいからこそ、それができることは大きなアドバンテージになります。
たとえば、他のプレーヤーたちがフワフワの空気ベッドの上で不安定な動きを強いられているのに対して、体幹を鍛えたプレーヤーは、固い床の上で思い通りに身体を動かしているようなものです。
つまり、まとめるとこうなります。
体幹を鍛える
⇒ 身体の幹がブレない
⇒ どんなシチュエーションでもバランスが崩れない
⇒ 常に身体を安定した状態に保つことができる
⇒ 思い通りのプレーができる
ようするに「体幹を鍛える目的は、どんな状況でも自分の体を思い通りに動かすことができるようになること」だったわけですね。
体幹を鍛えるうえで参考になる本
長男のMAGは中学生のサッカー選手です。自主トレの一環として体幹トレーニングもやっていますが、その際に利用している本が2冊あります。著者はいずれも、長友選手の体幹トレーナーである木場克己氏です。
DVDで鍛える! プロトレーナー木場克己の体幹バランスメソッド 1日5分・週3日で美しいカラダをつくる!
動きのポイントがていねいに解説されておりDVD付きなので、トレーニングのやり方が分かりやすいです。ストレッチ26、体幹トレーニング41ものメニューが、初級編、中級編、上級編、トップアスリート向けに分けて紹介されています。
長男は主にトップアスリート向けメニューを中心にトレーニングしていますが、初級編や上級編のメニュー(番号では8、27、29)もやっています。トップアスリート向け以外でも、負荷の強いメニューがあるので、あまり分類にこだわる必要はないかもしれません。
また、各トレーニングメニューには、鍛えられる体の箇所が掲載されています。本書では誰でも初級編からスタートすることを推奨していますが、一通りやり終えたら、鍛えたい身体の部位に応じて独自にトレーニングメニューを組んでもよいでしょう。
DVD90分付 トレーナー木場克己のサッカー専用トレーニング111 サッカー選手のパフォーマンスアップとケガ予防に必要なカラダづくり
サッカーに特化したトレーニングの本です。体幹トレーニングがメインですが、他にもコーディネーションやアジリティのトレーニング、食事やケガ予防の知識など広範囲な内容を網羅したものになっています。
その内容の濃さは、プロのサッカーコーチ向けと言ってもよいほどですね。もちろん、解説は分かりやすくDVDも付いていますので、個人が利用するのもまったく問題ありません。
体幹トレのメニューとしては、一部「DVDで鍛える! プロトレーナー木場克己の体幹バランスメソッド 1日5分・週3日で美しいカラダをつくる!」とダブるものもありますが、本書ではそのメニューが、具体的にサッカーのどのようなプレーに効果があるのかが分かります。
なお、ボリューム感たっぷりのトレーニングメニューの量ですので、あれもこれもやろうとするのは現実的ではありません。
「走力・ダッシュ力のアップ」「ターン動作の向上」「シュート力のアップ」「当たり負けしない体をつくる」など、目的別にトレーニングを選べるようになっていますので、自分の伸ばしたいプレーに応じてトレーニングプランを作るとよいでしょう。
シェイプリング
木場式体幹トレーニングに必須のチューブです。フィットネス(ピンク)、スタンダード(紫)とアスリート(青)の3種類の強度があります。なお、フィットネスは女性用、アスリートは中学3年生以降から使える強度です。
以上TONELIKOでした。
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